【開催報告】第2回アウトリーチ活動 研究所体験ツアー
2024年1月29日(月)さくらキャンパスでアウトリーチ活動が開催されました。2回目となる今回のアウトリーチ活動では、本学の大学1年生を対象に研究の面白さや現在取り組んでいる研究について知って欲しいという想いで、体験ツアーを企画しました。
【開催日時】
⽇ 時 :2024 年 1 ⽉ 29 ⽇(月)10 時 00 分〜12 時30分
場 所 :順天堂⼤学 スポーツ健康医科学研究所
参加者 :順天堂大学1年生 17名
【プログラム】
10:00~開会宣言
10:10~レクチャー「研究のおもしろさを発見する」
10:20~体験ツアー➀ VRエクササイズの効果、➁ アスリートと遺伝要因、➂ 子どもの体格と運動能力
11:50~グループワーク「私にとっての研究のおもしろさ」
12:20~閉会宣言
体験ツアー➀VRエクササイズの効果
Exercise Psychology(運動心理学)に関する最先端の研究を、VRを用いて紹介しました。まずVRに関する情報を理解してもらうため、Virtual Reality(VR)、Augmented Reality(AR)、Mixed Reality(MR)の違いについて解説をし、その後、実際に体験をしてもらいました。
参加者には2種類のエクササイズから1つ選択してもらい、VR体験をしてもらいました。VRが1台の為、体験している人の様子はモニーターに映し交代で行う形になりましたが、自身が体験している時以外でもVR特有の没入感に感動や驚き、楽しさを感じてもらえたようです。最後にVRを用いてどういった研究ができるのか、その方法や結果、応用研究について講義を行いました。この企画では、若い世代に人気のVRを用いたことで、研究を身近で楽しいと感じてもらい、今後の研究の発展性についても伝えることができたと思います。
体験ツアー➁アスリートと遺伝要因
アスリートと遺伝要因では、遺伝要因の個人差について講義を行いました。個々の遺伝要因の個人差がスポーツパフォーマンスやコンディションに関与している為、将来アスリートのパフォーマンス向上、またコンディショニングに有益な情報になる可能性があります。まず、遺伝要因とは何かを理解してもらい、DNA配列の個人差でパフォーマンスに違いがでるということを解説しました。
また、DNA抽出から遺伝子多型が判別するまでの流れについて紹介をし、実際にDNA抽出行程の一部を体験してもらいました。自ら抽出をし、自分の目でDNAを観察することで生化学の実験に興味を持ってもらえたのではないかと思います。
体験ツアー➂子どもの体格と運動能力
子どもの体格と運動能力では、子どもの運動能力低下問題について触れ、その実態と悪影響(運動有能感の低下、運動離れ、生活習慣病などの健康被害)について解説しました。研究室では、子どもの運動能力を高める取り組みとして運動指導を行っています。現在こども達向けに行っている指導方法を映像、体験談を含めて紹介しました。また、運動能力の測定については「どのくらい速く走る」のような記録の測定と「どのように走っている」のような動き方の評価の2つの方法を解説し、「動き方(走り方など)が優れている子どもは記録(25m走など)が優れているのか?」という疑問からリサーチクエスチョンを立て「記録」と「動き方」の関連について解説をしました。
講義後に、研究手法の体験として動き方の評価を学生同士で話し合いながら評価してもらいました。実際に自分で考えて評価をつけることで、研究の面白さの一部を体験することができたと思います。
これからもアウトリーチ活動を通し、研究成果の発信、また双方向コミュニケーションを重視した様々な活動を企画していこうと思います。