【開催報告】国際シンポジウム2024

2024.08.29

「Are we more fit today than in the past」

日時:2024年8月19日(月)14時00分~16時00分
会場:さくらキャンパス3号館4階401号室
言語:英語・日本語

=プログラム=
「Grantとの出会いと共同研究」                   城所哲宏(日本体育大学 准教授)
「Are we more fit today than in the past?」  Grant Tomkinson (南オーストラリア大学 教授)
「日本の体力調査と二次利用」                    鈴木宏哉(順天堂大学 先任准教授)
閉会の挨拶                         内藤久士(スポーツ健康医科学研究所 所長)

本年度は南オーストラリア大学のGrant Tomkinson教授、日本体育大学の城所哲宏先生をお招きし国際シンポジウムを開催いたしました。
まず城所先生より、Grant教授との出会い、共同研究に至るまでのお話をしていただきました。海外の学会でGrant先生のポスターを見て、話しかけたことがきっかけとなり、現在の共同研究に繋がったそうです。今回参加された若手研究者の方には、失敗を恐れず積極的に行動することが大切というメッセージをいただきました。
 

次に講演をいただいたGrant教授は、体力研究分野の世界的権威であり、特に子どもの体力に関する論文を数多く発表されています。今回は、「Are we more fit today than in the past?」というテーマで講演をしていただきました。1975年頃から子どもたちの有酸素運動レベルが世界中で低下し、2000年以降頭打ちになっているそうです。有酸素運動能力の低下により、30年前と比べ、1マイル(1.6キロ)を走る時間が90秒長くかかるというデータもでているようです。有酸素運動をしている子どもは、大人になっても健康である可能性が高く、大人においては、心臓発作や脳卒中になる可能性が非常に低いということです。
テクノロジーの発達、環境の変化は私達の身体活動にも大きな影響を与えていますが、運動習慣を身につけることで、今そして今後の健康につながるということです。
 

最後に鈴木先生から日本における体力調査の歴史、データの二次利用についてお話をしていただきました。
Grant教授から高い評価をいただいた日本の体力調査は、1967年にスタートしました。体力テストで特に重要といわれる握力、立ち幅跳び、シャトルランの測定も昔から行っている為、幅広い年代のデータ結果があるそうです。このデータを使用したい場合の二次利用申請方法について鈴木先生より詳しく教えていただきました。
   

講演後の質疑応答では多くの質問が寄せられ、最後まで活発な議論が行われました。