第57回 「順天堂大学体格体力累加測定」開催
令和7年10月22日(水)、第57回「順天堂大学体格体力累加測定」がさくらキャンパス第1体育館にて開催されました。小雨が降る中での開催となりましたが、スポーツ健康科学部生の約7割、1800名弱の学生に参加いただきました。スポーツ医科学系の授業履修者が測定員となり、体格と体力に関する項目(身長、体重、握力、垂直とび、反復横とび)の測定、また、この他に競技歴や運動・生活習慣のオンライン調査を行いました。

1969年に旧体育学部の行事として習志野キャンパス時代に始まった累加測定は、さくらキャンパス移転後も行われています。2016年からはスポーツ健康医科学研究所の研究プロジェクト「順天堂大学体格体力累加測定研究(J-Fit+ Study)」に位置づけられ、卒業生を追跡調査し、大学時代の体格・体力やスポーツ経験がその後の健康等に及ぼす影響を検討しています。今年度は、現役時代の体格と卒業後の体格の関係を分析し、体育・スポーツ系学部の卒業生は一般成人と比較して、卒業後も標準体重である割合が高いことを発表しました(許ほか、2025)。またこれまでに蓄積した1万人を超える体力測定データベースを用いて、在学中の握力が測定間隔や機器の違いによってどの程度変動するのかを調べた研究も国際誌で発表しました(Abeほか、2025)。
(論文)許東海、慎少帥、染谷由希、河村剛光、松井公宏、鈴木宏哉:体育・スポーツ系学部卒業生における平均28年間の体格変化:J-Fit+ Study.順天堂スポーツ健康科学研究第16巻第1号(早期公開)
Abe T, Dankel SJ, Kohmura Y, Loenneke JP, Suzuki K: Longitudinal stability of the handgrip strength measurements in university students. Journal of Sports Science and Medicine 24:707-711, 2025.
半世紀を超えた累加測定は、次の半世紀に向けて進化を続けています。今後も在学生の体格・体力測定を累加継続するとともに、同窓生を追跡していきますので、同窓生の皆様の御協力をお願い申し上げます。また、これらのデータは匿名化したうえで様々な研究に利活用されることを目指しています。多くの研究者の参画をお待ちしております。
