研究プロジェクト

Research

研究プロジェクト

スポーツ健康医科学研究所が取り組んでいる研究、また携わっている研究事業となります。
各プロジェクトの研究内容をご紹介します。

 

健康支援プロジェクト

生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質代謝異常など)、サルコペニア(加齢性筋肉減弱症)、認知症など、運動不足、栄養問題、加齢などから生じる様々な病態の予防・改善を支援する研究プロジェクトです。各病態の発症機序の解明や、とりわけ運動による予防・改善効果の機序(科学的根拠)を探求するとともに、より適切な運動プログラムの開発を目指します。現在進行中の研究テーマは以下の通りです。

  • ■運動とストレスに着目した自律神経性心血管調節機構の解明を目指した包括的研究
  • ■運動の抗アルツハイマー病発症メカニズムに関する研究
  • ■心臓リハビリテーション維持期における栄養指導や高強度インターバルトレーニングの効果に関する研究
  • ■サルコペニア・ロコモ・フレイルのメカニズムの解明とそれに基づく新規予防法の開発に関する研究
  • ■高齢者を対象としたコホート研究と運動支援システムの構築に関する研究
  • ■生活習慣病・長寿に関連する遺伝要因の解明と運動効果を規定するバイオマーカーの創出に関する研究

 

競技力向上支援プロジェクト

スポーツバイオメカニクス、運動生理学、スポーツ心理学、スポーツ医学、体力トレーニング、コーチング科学など、スポーツ医科学に属する様々な分野の研究を通じて、アスリート(障害者アスリートを含む)の競技成績の向上を支援する研究プロジェクトです。各分野における最先端の科学技術を応用しながら、基礎・応用的研究を積み重ね、より的確に、かつ効率よく競技成績を向上させるためのトレーニング法やコーチング法の開発を目指します。現在進行中の研究テーマは以下の通りです。

  • ■アスリートの身体組成を規定する要因に関する研究
  • ■スポーツ外傷・障害予防を目的としたコンディショニングやリハビリテーションに関する研究
  • ■球技スポーツ選手のコンディショニング管理および競技パフォーマンス評価の標準化に関する研究
  • ■大学男子長距離走選手における年間を通じたコンディショニング評価の有用性に関する研究
  • ■ランニングのメカニズムとパフォーマンスに関する研究
  • ■アスリートの遺伝情報を利用した適正種目の選択・スポーツ傷害予防・トレーニング・栄養摂取方法の基盤創出に関する研究
  • ■アスリートのメンタルヘルスとパフォーマンスを支えるバイオマーカーの探索に関する研究
  • ■スポーツパフォーマンスセンシングに関する研究
  • ■高強度運動時の中枢性疲労の機序解明に関する研究
  • ■トップアスリートの脳の構造と機能に関する研究

 

子どもの発育発達支援プロジェクト

子どもの心身の健康や健全な発育発達を支援する研究プロジェクトです。日本の子どもの体力・運動能力は昭和60年頃にピークを迎え、現在はその頃と比べて低いことが知られています。加えて、基本的な運動動作が獲得できていない子どもがいることも課題です。そのため幼少期から、外遊びを含めた運動習慣の形成支援が不可欠です。また、子どもの筋力、心肺持久力、調整力(巧緻性や敏捷性など)などには発達の著しい時期があります。このような特徴を勘案し、乳幼児期、学童期、思春期の子どもを対象としたより適切な運動指導を開発・実施するための生理心理学的研究や疫学的研究を展開していきます。現在進行中の研究テーマは以下の通りです。

  • ■子どもの発育発達を促進する環境要因の解明に関する研究
  • ■子どもの社会性発達に関わる神経基盤の解明に関する研究
  • ■子どもの骨格筋サイズを規定する要因に関する研究

 

J-Fit+Study 順天堂大学体格体力累加測定研究プロジェクト

本学には、1万人を超える同窓生及び在学生の体格と体力に関する様々な記録が約50年間にわたり蓄積されデータベース化されています。このデータベースを活用し、スポーツ健康科学に関連する幅広い分野の研究へ役立てることを社会的使命ととらえ、2016年に「体格体力累加測定研究:J-Fit+ Study」をたちあげました。J-Fit+の「+」には、今後のデータがさらにプラスされていくことと、学内外の研究者らの新しいアイディアを生かした調査研究がプラスされていくことの意味が込められています。他の3つの研究プロジェクトとの密接な連携を図りながら、スポーツ健康科学研究の発展に貢献をしていくことが本研究プロジェクトの大きな使命です。

 

研究情報の公開(オプトアウト)

人を対象とする研究を行う際には、原則として対象となる方から直接同意を頂くことが必要となりますが、既に得られている情報等を使用する研究については、事前に内容の説明と同意を得ずに実施する場合があります。
その場合、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき、対象となる方から直接同意を頂く代わりに研究に用いられる診療情報等の利用目的を含む研究内容を公開し、研究が実施されることについて対象者(代諾者を含む)が拒否できる機会を保障することが必要とされています。これを「オプトアウト」といいます。

スポーツ健康医科学研究所の研究課題において、現在、オプトアウトを行っている研究課題は、以下のとおりです。
研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている研究の担当者へご連絡ください。

研究課題
運動能力を規定する遺伝要因および環境要因の交互作用の解明
運動パフォーマンスに関連する核およびミトコンドリアのゲノムワイド関連分析
大学生までの競技スポーツ経験が中年期以降の食習慣に及ぼす影響
ロコモ度テストに及ぼす身体特性の検討
大学時代の競技スポーツと卒後の食事摂取状況の関連性:現在の身体活動量を考慮した検討
大学卒業後の体格の変化と中高年者の疾患発生リスクとの関係
ウルトラマラソンにおける尿中および血中生化学プロフィールの変動に及ぼす遺伝子多型の影響