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Girl’s summer camp 2012において講義を実施しました

お知らせ

2012.08.24
自転車トラック競技の女子選手人材発掘を目的とした夏合宿「Girl’s summer camp」が8月12日~17日、静岡県伊豆市の日本競輪学校、サイクルスポーツセンターで実施されました。順天堂大学マルチサポート事業は主催者からの依頼を受け、合宿中の1コマにおいて「女性アスリートのコンディショニング」についての講義を行いました。

Girl’s-summer-camp

自転車トラック競技の女子選手人材発掘を目的とした夏合宿「Girl’s summer camp」が8月12日~17日、静岡県伊豆市の日本競輪学校、サイクルスポーツセンターで実施されました。順天堂大学マルチサポート事業は主催者からの依頼を受け、合宿中の1コマにおいて「女性アスリートのコンディショニング」についての講義を行いました。

Girl’s-summer-camp

「Girl’s summer camp」って?

2010年より、財団法人日本自転車競技連盟と財団法人JKAが主催し、自転車トラック競技の女子選手の人材発掘を目的として実施されています。これまで自転車競技を経験したことがない他競技の有望選手も含め、幅広い層から広く一般公募をすることにより、未来の五輪代表やGIRL’S KEIRIN選手の新たな才能発掘につながるなど、成果も出ているプログラムです。今年で3回目となる「Girl’s summer camp」は、全国各地から50名以上の女子選手が集まり、5泊6日の日程で行われました。

Girl’s summer camp (2)

サイクルスポーツセンター内の室内自転車競技場「伊豆ベロドローム」(上)や日本競輪学校内にあるペダリング測定室(下)など、素晴らしい練習環境でトレーニングが行われた
合宿地であるサイクルスポーツセンター内には、平成21年6月に文部科学省より「ナショナルトレーニングセンター自転車強化拠点施設」の指定を受けた世界基準の室内自転車競技場「伊豆ベロドローム」も併設されています。施設設備、選手たちを支えるコーチングスタッフなど、素晴らしい環境下で行われる夏合宿なのです。

Girl’s summer camp

講義「女性アスリートのコンディショニング」

合宿初日の8月12日(日)夜、夕食を終えた選手たちに、まず、担当スタッフより「女性アスリートのセルフマネジメントプログラム開発プロジェクト」が昨年度開発した「女性アスリート手帳」を配布し、使用方法について説明を行いました。

その後、本プロジェクト委員の佃文子委員より、女性アスリートのコンディショニングについての講義を行いました。女性の身体的特徴に関して、ホルモンによる体の変化、女性アスリートが陥りやすい身体的症状(Female Athlete Triad)、月経周期とパフォーマンスの関係などについて、図表などを用いて説明しました。また、自身の体を知り、変化に気付くことの重要性と、自身の体をきちんとメンテナンスすることの重要性を説き、自転車競技者に必要とされるストレッチングについても紹介しました。

講義「女性アスリートのコンディショニング」

会場の様子。講義では女性アスリート手帳などが配布された
10代から30代の幅広い年齢層の女子選手たちは真剣に聴講し、また、コーチングスタッフの皆さんからは、「選手自身もコンディショニングに関して誤った認識を持っていたりするので、今回の興味深い講義を受けて、専門の方にアドバイスしていただく必要性を感じた」「女性の指導者が少ないため、男性指導者が自分のこれまでの指導経験をもとに指導している。男性スタッフにとってもいい機会だった」などの声をいただきました。そして、自転車競技において、過去の五輪はじめ、数々の国際大会で活躍された女性コーチングスタッフから「自分のデータを細かく記録している諸外国の選手を見習うべき」と、自己管理の重要性についてもコメントをいただきました。

人材発掘をはじめ、積極的な取り組みを行っている日本の自転車競技界の中で力をつけていく女子選手たちが、国際舞台で活躍する可能性は十分にある、と関係者も口をそろえます。様々な観点から、女子自転車競技選手の今後に注目です。

講義「女性アスリートのコンディショニング」

佃文子委員は、シンクロナイズドスイミングナショナルチームのトレーナーとしてアテネ五輪に帯同。現在も、大学で教鞭をとる傍ら様々な競技に関わり、 選手たちを支えている
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