第7回プログレスミーティング 静岡災害医学研究センター研究報告会

日  時:2021年2月17日(水) 17:00~18:00
会  場:オンライン開催(Zoom)
(配信場所:順天堂大学医学部附属静岡病院 管理棟4階 第1会議室)
主  催:順天堂大学大学院 医学研究科 静岡災害医学研究センター
参加人数:合計33名(配信会場12名、オンライン>>静岡病院17名、本郷2名、他2名)

当研究センターの研究者による、現時点での研究進捗報告会を開催いたしました。

演題1:高齢・若年乳癌の増殖能の違いの解明と、高齢乳癌の新規治療指針の開発

順天堂大学医学部附属静岡病院 外科(乳腺腫瘍学)
先任准教授   田中 顕一郎

【アブストラクト】
大災害時に物資の輸送経路が絶たれ、薬不足の状況では投与の必要性の高い乳癌患者の選別をせざるを得ない。乳癌の悪性度の指標として、周囲に増殖していく性質があり、癌細胞の増殖能(Ki-67指数等で表される)とアポトーシスのバランスで成り立っていると思われる。仮説としては、高齢者乳癌では若年者乳癌と比較して増殖能は変わらないが、アポトーシスの頻度が高いことが推測される。高齢者と若年者の増殖能とアポトーシスの振る舞いの違いが判るか、染色試験結果の集計状況を報告。 

演題2:Increase in Fibrinogen Degradation Product Levels 5 Days after a Traumatic Insult

順天堂大学医学部附属静岡病院 救急診療科
准教授   大森 一彦

【アブストラクト】
外傷患者において、来院時のFDP(fibrin/fibrinogen degradation products)が上昇しており、重症度や死亡率などに関連があることはこれまでも報告されている。しかし、入院後にこのFDPの値がどのように変動するかについては報告がない。そこで今回、外傷患者におけるFDP値の変動について入院した中等度から重症の外傷患者を対象に、後方視的に検討した結果を報告。