3章 選手生命をおびやかす無月経と骨粗しょう症
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「無月経」とは、日常生活を送るための( )が不足している、危険な状態だというサインです。
( )に当てはまるものを選んでください。
血液
酸素
栄養素
エネルギー
正解「エネルギー」
[解説] 「無月経」とは、日常生活を送るためのエネルギーが不足している、危険な状態だというサインです。エネルギー不足の状態が続くと、妊娠や出産に必要なエネルギーがないと身体が判断して、月経の機能を止めてしまうのです。
一定期間以上、月経がない状態を「無月経」といいますが、その判断基準となる期間を次の中から選んでください。
2か月
3か月
6か月
12か月
正解「3か月」
[解説] 運動をしていて3か月以上月経がないと「無月経」と判断されます。これまでにあった月経が3か月以上こない状態が続くと、ホルモンの分泌が促されないことで骨がもろくなったり、妊娠しづらくなるなど様々な影響が出てきます。無月経の状態を放置すると回復が難しい場合もありますので、放置せず早めに婦人科を受診しましょう。
下図は無月経のしくみをあらわした図です。
A~Cのそれぞれに当てはまる正しい組み合わせを選んでください。
A. 運動量 B. 筋肉 C. 肥満症
A. 熱量 B. 骨 C. 統合失調症
A. 体脂肪 B. 脳 C. 骨粗しょう症
正解「A. 体脂肪 B. 脳 C. 骨粗しょう症」
[解説] エネルギー不足で体脂肪が減少すると、脂肪細胞から分泌される肥満の抑制や体重増加の制御の役割を果たすレプチンが抑えられます。すると、脳内のホルモン分泌に異常が起こり、排卵を止めてしまうことで無月経になります。
女性は一般的に、体脂肪率(A)%で約半分が無月経、(B)%以下でほとんどの人が無月経になるとされます。
A、Bそれぞれに当てはまる数字の組み合わせを次の中から選んでください。
A. 20 B. 18
A. 18 B. 15
A. 15 B. 10
A. 10 B. 5
正解「A. 15 B. 10」
[解説] 女性は一般的に、体脂肪率15%で約半分が無月経、10%以下でほとんどの人が無月経になるとされています。ですから、日頃から自分の体組成(体脂肪率含む)をチェックしておくことも大切です。
アスリートは筋肉量が増えると相対的に体脂肪率が減少するため、筋肉量が増えるときは注意が必要です。
無月経は、すでに骨に影響がではじめているサインでもあります。
その影響が進行し、骨がスカスカになる症状を次の中から選んでください。
骨空洞症
骨粗しょう症
骨密度低下症
骨強度低下症
正解「骨粗しょう症」
[解説] 無月経は骨密度を低下させ、骨がスカスカになる骨粗しょう症を引き起こす原因になります。無月経は「利用できるエネルギー不足」により引き起こされるため、栄養をしっかり摂り、エネルギー不足にならないよう心がけましょう。
無月経によって女性ホルモンが正常に分泌されなくなると、やがて( )をひき起こし、女性アスリートの選手生命をおびやかすリスクがとても高くなります。
( )に当てはまるものを選んでください。
アキレス腱断裂
筋肉肥大症
網膜剥離
疲労骨折
正解「疲労骨折」
[解説] エネルギー不足で無月経になると、女性ホルモンが正常に分泌されなくなり、カルシウムを骨に吸収させて骨量を維持する働きが低下します。さらに、骨の強度が低下することで骨粗しょう症状態を引き起こします。そのような状態で激しい運動を続け、骨の強度以上の力が繰り返し加わると、そのストレスに耐え切れなくなり、骨に亀裂が入ることがあります。これが疲労骨折です。
骨量を維持する働きを持つ女性ホルモンについて、適切なものを選んでください。
テストステロン
プロゲステロン
エストロゲン
グリコーゲン
正解「エストロゲン」
[解説] エストロゲン(卵胞ホルモン)には、カルシウムの吸収を高めて骨に沈着させることによって骨量を維持する働きがあります。
無月経になってしまったら、どのようなステップを踏むとよいでしょうか?
A~Cに当てはまる正しい組み合わせを選んでください。
( A )の改善 ⇒ ( B )の改善 ⇒ ( C )の改善
A. 骨密度 B. エネルギー状態 C. 月経
A. エネルギー状態 B. 月経 C. 骨密度
A. 月経 B. エネルギー状態 C. 骨密度
A. エネルギー状態 B. 骨密度 C. 月経
正解「A. エネルギー状態 B. 月経 C. 骨密度」
[解説] もし無月経になってしまったら、まずエネルギー状態の改善が必要で、次に⇒月経の改善⇒骨密度の改善、というステップを踏む必要があります。適切なエネルギーバランスは正常な月経を促し、健康な骨密度を維持するのです。
成長期の女子は、月経が定期的にくることで骨が強くなります。月経が起こるためには、エネルギー不足にならずに、十分な成長ホルモンが分泌されていることが必要ですが、成長ホルモンの分泌は何の変化によってわかるでしょうか?
適切なものを選んでください。
靴のサイズが大きくなる
体重が増える
食事量が増える
身長が伸びる
正解「身長が伸びる」
[解説] 成長ホルモンが分泌されているかは、成長スパートがきて、身長が伸びることによってわかります。成長ホルモンの分泌で骨が成長して長くなることで身長が伸びるのです。
成長期の女子の骨を十分に強くするために、成長ピークの前後で、特にしてはいけないことがあります。
該当するものを選んでください。
体重制限(ダイエット)
睡眠不足
食べ物の好き嫌い
食べすぎ
正解「体重制限(ダイエット)」
[解説] 成長期の女子の骨が十分に強くなるためには、成長ピークの前後で体重制限(ダイエット)をしてはいけません。
体重が増えないと「成長ピークがこない → 初経が遅れる → 卵胞ホルモンが上昇しない → カルシウムが骨に取り込まれない → 骨密度が不足・維持できない → 骨が運動のストレスに耐えられない → 疲労骨折してしまう」というアスリート生命をおびやかす流れの原因になってしまうのです。
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