Home > 成果報告 COI-T(平成25~26年度の活動)
少子高齢化先進国としての我が国に対し、全国民が健康かつ終身現役で能力を発揮し、自己実現と共に社会に貢献できる「幸福寿命社会」の実現。本トライアル拠点では、このビジョンに向けた取組みとして、“生涯自分で動き続けることができる”すなわち「ロコモティブシンドローム(ロコモ)の抑止」を重要視し、COI-T推進体制構築、研究開発の方向性の検討に焦点を絞って実施しました。
宇宙科学、医学、スポーツ科学の要素を取り入れたロコモの未然防止に向けた介入方法を開発し、加齢に伴い失われた機能を取り戻す戦略を開始。幼少期、青年期に蒔かれた“ロコモシーズ”が壮年期の不活動により“ロコモリスク”を増大しているという仮説に基づき、未病/予防/自己管理への最初のステップとして、ロコモの予防・改善のためのプログラムを検討しました。また、ロコモマーカーの探索をはじめとした科学的なロコモの定義づけ、ロコモ発症メカニズムを解明するためのコホート研究に着手しました。
ライフ顕微鏡を駆使してロコモの見える化を検証し、ロコモ予備群を特定する条件を抽出し、ロコモ予備軍の定義を決定。
順天堂大学(協力:大丸)、日立製作所
ロコモ予備群(ロコモ度テストの低得点者)は、血糖値およびHbA1Cが高値傾向にあることが判明、高強度の運動時間が不足している可能性あり。
順天堂大学
ロコモ予備群対象者に対する予防プログラム作成に向けて、Mission X活動(宇宙医学を題材にした子供への食育と運動教育)における運動プログラム作成ノウハウを拠点で共有。
JAXA、順天堂大学、日立製作所
中高年の身体活動を向上するためのウォーキングプログラムを開発。
JAXA
安全かつ効果的な骨格筋肥大法のキー要素を①安静時の電気刺激、②低負荷時の骨格筋への血流制限・熱ストレス処置、③ホエイペプチドに絞込み。
順天堂大学
ロコモの素地となる腹膜透析患者に対し、ペン型情報収集デバイス(デジタルペン)および遠隔診療用カルテを用いた在宅自己管理支援システムを確立。クラウド在宅医療順天堂医院の患者で運用を開始。
順天堂大学(協力:大日本印刷)
潜在女性医師(医師資格を有する休職中の女性医師)の組織化、意見プラットフォームの構築。
順天堂大学
ロコモ疾患患者(変形性膝関節症)を特徴付けるコラーゲンに対する2つのタンパク質修飾の著しい増加を侵襲性の低い尿・血液サンプルからの識別に成功。
ニッピ、順天堂大学
未変性コラーゲンI型およびII型の大量精製から原料としての粉末化まで成功。
ニッピ
※なお、論文発表・特許取得等の関係上、上記は成果の一部であるとともに詳細な表記をしておりません。