4月24日(月)、SNDJ女性アスリート講座「女子アスリートの“強いカラダ”づくりに必要なこと、やるべきこと」がオンライン形式で開催されました。
一般社団法人日本スポーツ栄養協会(SNDJ)、株式会社大修館書店、女性スポーツ研究センターによる共催で実施した本セミナーは、公認スポーツ栄養士・管理栄養士のほか指導者やサポートスタッフなど、700名を超える多くの方にご視聴いただきました。
最初に、当センターの学外研究員であり、女性リーダーアカデミー(WCA)講師も務めていただいている日本スポーツ栄養協会の鈴木志保子理事長のオープニング&イントロ講義として、自分のカラダを知ることがいかに大切か、体調や食事などを記録することの必要性について解説があり、今回のセミナーで押さえておくべきポイントなどが紹介されました。
女子アスリートのリアルとは
バスケットボールと陸上競技の現場から
続く2つの講演では、競技性の違うスポーツで指導する二人の女性指導者、萩原美樹子さんと鯉川なつえ副センター長によって、現場でのリアルな情報が共有されました。
「バスケットボールにみる女子アスリートの身体づくり」と題した、Wリーグ東京羽田ヴィッキーズのヘッドコーチを務める萩原美樹子さんの講演では、コンタクトスポーツであり瞬発力も求められるバスケットボールにおける課題が紹介されました。
鯉川なつえ副センター長の講演「持久系女子アスリートのデータを活用したコンディショニング」では、大学女子ランナーへの調査結果データが共有され、昔と変わらない問題・課題がいまだ存在することなどが伝えられました。
トークセッション「“強いカラダ”づくりに必要なこと、やるべきこと」
登壇する3人が「楽しみにしていた」と語るトークセッションでは、コーチングと栄養サポートという異なる観点から、これまでの経験や研究データに基づく意見が積極的に交わされました。 ナビゲーターを務める鈴木先生と鯉川副センター長とは、WCAでも息の合ったセッションを繰り広げてこられた仲。萩原さんは2017年のWCA修了生であり、そのご縁でヴィッキーズの栄養サポートを鈴木先生に依頼されたということで、スポーツ現場への栄養サポート導入についても具体例を聞くことができました。
また、鈴木先生と鯉川先生は「女性アスリートダイアリー」の監修も務められていることから、制作時の秘話を紹介。書くこと=可視化することの意義、自分(アスリート)以外の誰か(指導者やサポートスタッフら)と共有することで競技にフィードバックできるなどの活用法を伝授しました。
さらに、LBMでのコンディション管理やリカバリーについてなど、選手のカラダをどうやって強くしていくかをどんどん深掘り。議論はまだまだ尽きない様子でしたが、予定の時間を過ぎて名残惜しまれながら終了しました。
チームスポーツのバスケットボールと個人スポーツである陸上競技。競技性も違う両者では、選手のカラダづくりに対する意識に違いがありながらも、共通する課題も多く、よりよい解決策を多角的な視点で模索できた充実したセミナーとなりました。