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「女性スポーツ研究センター 国際シンポジウム2019」を開催しました!

イベント

2019.10.10

「女性スポーツ研究センター 国際シンポジウム2019」開催報告

開設6年目を迎えた「女性スポーツ研究センター」は、研究分野の幅・研究対象者の年代を広げ、新たなスタートをきりました。
9月16日、新規に研究を進めている分野の中から年齢を重ねた女性のスポーツ・身体活動について、海外から招聘した専門家お二人による基調講演と共に、昨年度の研究報告会も兼ねた「女性スポーツ研究センター国際シンポジウム2019」を開催しました。

開会挨拶

開会にあたり、女性スポーツ研究センター創設から副センター長を務める北出真理産婦人科学教授が登壇。
2014年から5年継続した文部科学省戦略的研究基盤形成支援事業「女性アスリートのコンディション管理に関する研究」を終え、今年度、新たな研究を推進し始め、その研究にふさわしい基調講演者をお迎えして今回のシンポジウムを開催できることに対して感謝の意を表しました。

開会挨拶

北出真理 女性スポーツ研究センター副センター長

基調講演Ⅰ

keynote1

エリザベス・パイク 教授
(ハートフォードシャー大学)
2019年1月より順天堂大学女性スポーツ研究センターと共同研究を行っている、ハートフォードシャー大学(英国)のエリザベス・パイク教授による、「The Nexus of Gender, Aging and Exercise」と題した基調講演を行っていただきました。
パイク教授は、スポーツにおける高齢者と女性のスポーツへの参加機会の改善に着目されており、「健康日本21(第二次)」などを取り上げ、日本における高齢者の身体活動の現状を解説。また女性にとって身体活動は、閉経後の副作用(更年期障害等)の緩和、生きがいにもつながる有益なものであると述べました。

基調講演Ⅱ

マンチェスターメトロポリタン大学(英国)の井上雄平先生には、「The Role of Fitness Club Identification in Promoting Older Women’s Well-Being」と題して基調講演を行っていただきました。
健康的な加齢と身体活動の関係についての解説では、日本の女性専用フィットネスクラブチェーンで会員向けに実施した調査結果を披露。それによると、施設を使用しての身体活動によって肉体的な健康を得ることができるだけでなく、従業員が会員個人にアプローチしていくことが精神的な健康促進につながっているという報告がなされました。

keynote2

井上雄平 先生
(マンチェスターメトロポリタン大学 リーダー)

パネルディスカッション・研究報告

<パネルディスカッション>
女性スポーツ研究センターにおける5年の歩みとこれから
             ~女性とスポーツの発展を目指して~

 
コーディネーター:小笠原 悦子
(女性スポーツ研究センター センター長、順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 教授)
パネリスト:鯉川なつえ
(女性スポーツ研究センター 副センター長、順天堂大学スポーツ健康科学部 教授)
町田 修一(順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 教授)
和氣 秀文(順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 教授)
三倉 茜(女性スポーツ研究センターリサーチアシスタント、順天堂大学大学院博士後期課程)

ディスカッション

冒頭、小笠原悦子センター長によって、2014年の女性スポーツ研究センター創設からこれまでの歩み、またその過程での女性アスリート外来、女性リーダーアカデミー設立について紹介がありました。

次いで、4つの研究チームによる研究報告が行われ、チーム1「月経調整とコンディション管理プログラム開発研究」については鯉川なつえ副センター長から、チーム2「月経周期を考慮したトレーニングの至適負荷条件研究」は町田修一教授により、これまでの研究課題と成果、そして今後の研究計画について報告がありました。チーム3「エネルギー産生とトレーニング関係性解明研究」では、2つの研究テーマのうち和氣秀文教授がご担当されている「運動パフォーマンスと循環調節能力」について解説がなされました。チーム4「女性アスリートのコーチング法開発研究」は、女性スポーツ研究センターのリサーチアシスタントである三倉茜さんより、これまでの研究の成果などが報告されました。

その後の質疑応答では、違う分野の研究報告に対して垣根を超えた質問が寄せられるなど、この場でなければ実現できなかったディスカッションがいくつも展開されました。これを受け、順天堂大学女子陸上部で監督を務める鯉川なつえ副センター長は「スポーツの現場と医学など、異分野でありながら会話ができる、コラボレーションできる環境こそがJCRWSの力なのではないか」と女性スポーツ研究センターの存在意義を力強く語りました。

ディスカッション01

チーム1 鯉川なつえ 副センター長

ディスカッション02

チーム2 町田修一 教授

ディスカッション03

チーム3 和氣秀文 教授

ディスカッション04

チーム4 三倉茜 さん

閉会挨拶

閉会挨拶に立った小笠原悦子センター長はまず、様々な協力があってこそ、創設からの5年間で多くの成果が得られたことへの感謝の言葉を述べました。そして、新たなフェーズを迎えた女性スポーツ研究センターですが、「これからもっとすごいことができるのではないかという期待感と、世の中の人たちから求められているいい意味での期待感を感じて、わくわくしています。これからもますます精進し、結果を出していきたい」と抱負を語りました。

Closing

小笠原悦子 女性スポーツ研究センター センター長

ポスター発表

昨年に続き、本センターの研究成果をまとめたポスターを会場内に掲出。参加者からの質問に対して担当研究者が回答したり、積極的に情報交換する場面があちこちに見られました。

ポスター発表01

ポスター発表02

ポスター発表04

ポスター発表03

女性スポーツ研究センター制作物

会場内では、本センターの研究によって製作された印刷物などを卓上に展示しました。毎年必ず制作物を作成し、多くの女性アスリート、指導者、保護者等のお役にたてていただいています。

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