「ジュニア女子アスリートメディカル支援講習会2018 (東京会場・神戸会場)」開催報告
~医療と栄養指導が一枚岩に!~
ジュニア女子アスリートを多角的に支援するきっかけとして、東京、神戸の2会場で「ジュニア女子アスリートメディカル支援講習会」を開催し、総計150名以上に参加いただきました。
東京会場:2018年2月2日・順天堂大学本郷・お茶の水キャンパス
神戸会場:2018年2月24日・神戸市内のホテル
女性スポーツ研究センター長/順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科 小笠原悦子教授
「全体講義」では、冒頭に、順天堂大学スポーツ健康科学部の鯉川なつえ先任准教授が、女性スポーツ研究センターで実施した中高生を対象とした「女性アスリートの三主徴」のスクリーニング調査について説明しました。
その後、西別府病院スポーツ医学センター長の松田貴雄医師が「ジュニア女子アスリートにおけるヘルスサポート」をテーマに、女子アスリートを診る際に心得るべき要点について講演を行いました。また、神奈川県立保健福祉大学の鈴木志保子教授は、「ジュニア女子アスリートサポートにおける公認スポーツ栄養士・管理栄養士の役割」をテーマに、成長期にある女子アスリートがエネルギー不足にならないようにすることの重要性を述べました。
松田医師、鈴木教授はともに、医師・医療従事者とスポーツ栄養士・管理栄養士は互いに情報を共有し合って、摂取エネルギー不足により無月経や骨粗鬆症に陥いる女子アスリートを生み出さない努力、連携が必要だと訴えました。
全体講義の後には、実際の症例を検討する症例検討を含む「演習」を実施し、積極的に意見交換を行いました。職種を超えた幅広い交流を持つ良い機会となりました。
松田貴雄医師
について全体講義をされた鈴木志保子教授
ジュニア女子アスリート支援には適切な栄養指導が必要不可欠ですが、国内における公認スポーツ栄養士はまだまだ少なく、医療従事者側が雇いたくても出会うチャンスがないのが現状です。今回の講習会をきっかけに、医療従事者や公認スポーツ栄養士・管理栄養士が、ジュニア女子アスリート支援に対する理解を深めました。今後は、医師と公認スポーツ栄養士が共通の問題意識を持ち、両者の連携が強化され、全国にジュニア女子アスリート支援が広がっていくことを期待しています。
『ジュニア女子アスリートヘルスサポートマニュアル』を参加者に配布しました