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女性アスリート外来主催「女子アスリートコンディショニングセミナー」が開催されました!

お知らせ

2019.12.27
順天堂医学部附属順天堂医院「女性アスリート外来」が主催する「女子アスリートコンディショニングセミナー」が、12月21日に順天堂医大学 本郷・お茶の水キャンパスにて開催されました。
 
第2回となる今回のセミナーは、女子アスリート(中・高校・大学生・社会人)とその保護者および指導者・サポートスタッフを対象に行われ、40名が参加。
女性スポーツ研究センター副センター長であり順天堂大学 大学院医学研究科・産婦人科学教授の北出真理先生による開会の挨拶で幕を開けました。

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セミナー会場を埋め尽くした参加者たちは興味深い内容を聞き漏らすまいと集中

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開会挨拶した、女性スポーツ研究センター 北出真理 副センター長
今回のセミナーの目玉は、「強迫観念と摂食障害」といったスポーツ界ではなかなかセミナーで取り上げられないトピックス。順天堂大学 大学院スポーツ健康科学研究科教授であり精神科医師の柴田展人先生が、これまで多くのアスリートを診察してこられた経験を交えて講義しました。
柴田先生は、女性アスリート(特に長距離ランナーや審美系、体重制限・階級制のある競技など)には摂食障害のリスクがあることを示唆し、どのような原因や経過で起こるものなのかをわかりやすく解説。参加したアスリートからは「聞きにくい話を聞けて良かった。自分にあてはまることがいくつかあり、その解決方法が少し見つかったような気がする」との感想があがりました。

また、「ストレス・コーピング尺度」といわれる、自身のストレスに対する対処行動の特性を知るための質問事項に答えてもらい、参加者自身がスコアを確認するというワークも行われました。そのうえで、心身にかかるストレスにどう対処していくか、メンタルサポートの有用性についてなど、具体的な例を挙げてわかりやすく解説しました。参加者からは、「ストレスに対する意識が変わった。自分を見つめなおすきっかけになった」といった声が聞かれました。

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順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科教授
柴田展人先生
続いて、女性アスリート外来設立当初(2014年)から公認スポーツ栄養士として女性アスリートと接してこられた佐藤郁子先生は、「エネルギー不足と省エネな身体」をテーマに講義しました。

エネルギー不足が様々な不調を引き起こすことはすでに知られていますが、エネルギー不足から「省エネな身体」になることで体重コントロールが難しくなるという、アスリートにとってはたいへんショッキングな事実が紹介されました。会場内でもこの意外な内容に、「“省エネな身体”は効率が良く、アスリートにとって有利だとだけ思っていましたが、実際にはとても大きなリスクを抱えていることを知ることができた」と、驚きの声が聞かれ、今回も参加者にとっては新たな情報を共有することができた有意義なセミナーとなりました。

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順天堂大学医学部附属 順天堂医院 女性アスリート外来 公認スポーツ栄養士 佐藤郁子先生
女性アスリート外来では、今後も、女性アスリートを対象にしたセミナーを実施する予定です。選手本人や彼女たちをサポートする皆さんにぜひご参加いただき、女子アスリートのコンディショニングに役立てていただけることを願っています。
 
 
次回のセミナーの開催日程は以下の通りです。
詳細、申込につきまして、女性スポーツ研究センターでは、ウェブサイトなどで告知をしていきます。
【次回セミナー情報(予定)】
2020年度 第1回 女子アスリートコンディショニングセミナー
日時:2020年4月4日(土)13:30~
場所:順天堂大学 本郷お茶の水キャンパス

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