JCRWS 女性スポーツ研究センター JCRWS 女性スポーツ研究センター

Support for Junior Athletes

スラリちゃん・伸びマッスル表

『スラリちゃん・伸びマッスル表』とは、「身長」と「除脂肪体重(LBM; Lean Body Mass)」から算出された「LBMI&必要エネルギー」の確認表です。

除脂肪体重(LBM; Lean Body Mass)とは、体重から脂肪量を除いた重さ(主に筋肉、骨、内臓、血液の重さ)のことをいいます。

☆除脂肪体重(LBM)(kg)=体重(kg)×(100 – 体脂肪率(%) ÷ 100)

なぜ「LBM」なの?

成長期では、身長の伸びとLBMの増加が相関することがわかってきています(松田ら, 2019)。
つまり、身長が成長スパートを迎える同じ時期に、LBMの増加もスパートを迎えることが、背を伸ばす秘訣なのです。
また、身長が伸びているにもかかわらずLBMが増えていないということはエネルギー不足を意味します。
LBMをしっかりと増やすためにも、適度な運動をして、バランスのよい食事、質のよい睡眠をとるよう心がけましょう。

“体重”や“体脂肪率”ばかり気にしていませんか?

成長期だけでなく、成人アスリートでも競技パフォーマンスを上げるために、LBMを維持することは重要です。
海外のアスリートが、「除脂肪体重(LBM)」に着目してコンディション管理をしているのをご存知ですか?
日本の女性アスリートにも体重や体脂肪率にとらわれるのではなく、「除脂肪体重(LBM)」に注目した考え方をもって、自身のコンディション管理を行なってほしいと考えています。

新しく開発された「スラリちゃん・伸びマッスル表」

『スラリちゃん・伸びマッスル表』で確認しよう!

  • 定期的に身体組成を測定する
  • 『スラリちゃん・伸びマッスル表』を用いて、縦軸(身長)と横軸(除脂肪体重)が交差する値
    (筋肉指数LBMI:Lean Body Mass Index※)をチェックする※LBMI(エルビーエムアイ)=除脂肪体重LBM(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

<成長期のジュニアアスリートの場合>

筋肉指数 (LBMI)は、色ごとの傾きに沿うように、右上がりに増えていくことが理想的

☆身長が2cm伸びると、除脂肪体重(LBM)は約1.0kg増えます(本研究で明らかになりました!)。
しかし、身長が伸びたのに除脂肪体重(LBM)が増えていなければ「エネルギー不足」です!
(身長の伸びもの止まってしまいます)
横軸に記載している「1日に必要な最小エネルギー量」が確保できるようにがんばりましょう!

<成長期後のアスリートの場合>

筋肉指数 (LBMI)が、現状維持か、右にシフトすることが理想的

☆トレーニングの成果として除脂肪体重(LBM)が増えれば、摂取エネルギーも増加させなければなりません。除脂肪体重(LBM)が1kg増えたなら、60kcal(おにぎり約1/3個分相当)のエネルギーをプラスして摂取しましょう。※

※LBM0.5kgあたり30kcal, 身体活動レベルPAL2.0として計算

これからの女子アスリートは「除脂肪体重(LBM)」でコンディション管理!

スラリちゃん・伸びマッスル表

※対応幅…身長135cm~169cm(1cm刻み)、LBM30kg~45kg(1kg刻み)
順天堂大学女性スポーツ研究センター、独立行政法人国立病院機構西別府病院
※平成29年度スポーツ庁事業「女性アスリートの育成・支援プロジェクト」で作成しました。

成長期女子アスリート「スラリちゃん」

成長期女子アスリートをサポートするために、女性スポーツ研究センターは様々なツールを制作してきました。これら「成長期サポートツール」のキャラクターが「スラリちゃん」です。スラリちゃんはとてもスポーツ好き。 将来、高い競技力と素晴らしいパフォーマンスで「世界を舞台に活躍できるようなアスリートになる!」ことを夢見て、毎日、元気に汗を流しています。
そんなスラリちゃんと一緒に、みなさんも成長期サポートツールを活用して、どんどん成長していきましょう!

このページで使われている用語について

LBM

Lean Body Massの略称で除脂肪体重のこと、つまり体重から脂肪量を除いた重さ(主に筋肉、骨、内臓、血液の重さ)です。

計算式:
LBM(kg)=体重(kg)×(100-体脂肪率(%))÷100

LBMI

身長とLBMのバランスを確認できる筋肉指数のこと。数値が小さいほど筋肉量が少なく、大きいほど多い。

計算式:
LBMI=LBM(kg)÷身長(m)÷身長(m)

身体活動レベル

「1日あたりの総エネルギー消費量」を「1日あたりの基礎代謝量」で割った指標のこと。運動等により活動量が多くなるほど数値は高くなる。

このページに登録されたキーワード

FAT (8)LBM (3)コンディション管理ツール (6)ジュニア女子アスリート (6)食事・栄養 (6)
Page Top